何か発言するたびに話題になる小泉進次郎氏。
それは「進次郎構文」として話題を集めています。
一見すると意味が深そうな感じをさせる発言の数々は、不思議と人々の心に残るのです。
今回は、そんな進次郎構文を集めました。

進次郎構文とは?

進次郎構文とは、小泉進次郎氏の独特な言い回しを指す言葉です。
シンプルな言葉を繰り返し使用し、
「AはAだ」
「なぜならば、それは○○だからです」
といった同語反復や、当たり前のことを改めて述べる特徴があります。
論理学では「トートロジー(同語反復)」と呼ばれており、深い意味がありそうで当たり前のことを言っているのが特徴です。
さらに、「私の考えは○○です。ただし、△△という意見もあります」というように、一度主張を述べた後で別の視点を示し、最終的には明確な結論を避ける傾向があります。
また、「まさに今がその時です」のような、抽象的で曖昧な表現を好んで使用します。
このような話し方は、一見丁寧で分かりやすく聞こえますが、実質的な内容に乏しいという批判もあります。
しかし、批判的な声もある一方で、人間味を感じさせる魅力があり、多くの人が惹きつけられています。
興味深いのは、進次郎構文には「失言」が少ないという点です。

進次郎構文って計算されたもの説があるんだよね
進次郎構文の誕生秘話


2019年9月、環境大臣を務めていた小泉進次郎氏の国連サミットでの発言。



今のままではいけないと思っています。
だからこそ日本は今のままではいけないと思っています。
この発言が世間の話題を集め、「進次郎構文」という言葉が生まれました。
進次郎構文が生まれたのって、5年以上前だったんですね。



つい最近、進次郎構文が作られた感じがする…
小泉構文一覧まとめ


進次郎構文は、SNSで作られた進次郎構文っぽいものが出回っています。
しかしここでは、 小泉進次郎本人が発した進次郎構文をまとめていきます!
- 私は常に心がけていることは自分の話している言葉に「体温」と「体重」を乗せることです。
- 自分が話している姿を映像で見るのが一番のコミュニケーションの勉強です。
- 政治に無関心であることは、政治に無関心のままでいられると思います。
- 約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします。
- 30年後の自分は何歳かな
- 私、ノドグロ大好きなんですけど、一緒にノドグロを食べましょう。
- 毎日でも食べたいということは、毎日でも食べているというわけではないです。
- 気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべき
- 今のままではいけないと思っています。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。
- 育児休業という「休む」という言葉が入っていますが、全然休みなんかじゃない。
- 反省しているんです。ただ、これは私の問題だと思うが、反省をしていると言いながら、反省をしている色が見えない、というご指摘は、私自身の問題だと反省をしている。
- 打倒ドン・キホーテ。打倒パプリカ。
- プラスチックの原料って石油なんですよね。意外にこれ知られてないんです。
- おぼろげながら浮かんできたんです、46という数字が。
- リモートワークができてるおかげで、公務もリモートワークでできるものができたというのは、リモートワークのおかげですから、それも非常に良かったことだと思っています。
- 水と油も混ぜればドレッシングになる。
- 水筒を使っていたけど、環境配慮の観点で水筒を使っていなかった。
- 子どもの声は騒音ではない。
笑ってしまうようなものから、頭を抱え込んでしまうような構文までいろいろありますが…
詳しく見ていきましょう!
私は常に心がけていることは自分の話している言葉に「体温」と「体重」を乗せることです。
2016年11月23日、グロービス経営大学院東京校で開催されたG1カレッジ。
「言葉とビジョン」について講演を行いました。



私は常に心がけていることは自分の話している言葉に「体温」と「体重」を乗せることです。
実際言葉に体温と体重はありません。
温度を測れることはできないし、体重を量ることもできません。
重さを測ることができません。
だけど必ず言葉には「温度・体温」、それが乗ります。
そして受け取る側の「感じる重量」。
それが必ずあると僕は信じています。



言いたいことがわかるような、わからないような…
自分が話している姿を映像で見るのが一番のコミュニケーションの勉強です。
2018年2月10日、通行人に演説を聞いてもらうためには、「最初の一言、最初のしぐさで相手の心をつかまなければならない」と発言。
これを身につけるためには、自分の動画見ることだと。



自分が話している姿を映像で見るのが
一番のコミュニケーションの勉強です。



これって、進次郎構文なのかなぁ
政治に無関心であることは、政治に無関心のままでいられると思います。
2019年4月、統一地方選挙の茅ヶ崎での応援演説での進次郎構文です。



政治に無関心であることは、政治に無関心のままでいられると思います。
だけど、政治に無関係でいられる人はいません。
法律やルールは政治家が議論し、内容を決めています。
その政治家を選ぶということは、日々の暮らしに大きく影響します。
よって、無関心でいられても無関係ではいられない。
だから、みんな、政治に関心を持って投票に行こうね!ってことだと思います。



まさにトートロジー!
約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします。
2019年9月17日、福島県の四町長(大熊町・双葉町・富岡町・楢葉町)と福島の除去土壌問題についての会談での発言。



約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします
最終処分場の検討が進んでいないことに対して、小泉氏に意見を求めたのに…



その通りなんだけど…
全然、質問への答えになっていないじゃん!
30年後の自分は何歳かな
こちらの進次郎構文は、1つ前の「約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします」の後の発言です。



私の中で30年後って事を考えた時に、
30年後の自分は何歳かなとあの発災直後から考えていました。
う〜ん、結構シビアな質問でこの回答はいかがなものか…



そんなこと、大人なんだからわかるじゃん!
計算しなよ!!
私、ノドグロ大好きなんですけど、一緒にノドグロを食べましょう。
9月20日の記者会見で、汚染処理水の海洋放出への風評被害について聞かれた小泉進次郎氏。



「福島、ノドグロ獲れるんですか、私ノドグロ大好きなんですよね」
って言って、
「じゃあ今度一緒に食べよう、環境大臣室にぜひお越しください」と
「一緒にノドグロ食べましょうよ」って言ったときの、
あの「いいんですか」っていうね、喜んだ顔。
嬉しかったですね。
と、急に福島沖の「ノドグロ」をPR。
記者からは「ノドグロの話を聞いているつもりではない」と…



回答がのどぐろメインになっちゃってるんだよね。
毎日でも食べたいということは毎日でも食べているというわけではないです。
2019年9月22日、国連の気候行動サミットでステーキと温暖化の関係を問われた際のものです。
家畜のための森林伐採やおならやゲップからメタンガスが排出されます。
それが、温暖化をもたらしているということを問われ



ステーキやっぱり食べたいですね。毎日でも食べたいね。
毎日でも食べたいということは毎日でも食べているというわけではないです。
なんて言ってしまったものだから「環境大臣がそんなこと言っちゃダメだろ」と叩かれ反論した進次郎構文。
これには、記者たちも無言に…



望月衣◯子さんと戦ってみてほしい…
気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべき
こちらも2019年9月22日、国連サミットでの発言として話題を呼びました。
帰国後に改めて真意を問われても



それをどういう意味かと説明すること自体がセクシーじゃないよね
と答えます。
セクシーには性的な意味ではなく、わくわくするような、非常におもしろい、魅力的なというような意味もあります。
おそらく、後者の意味でセクシーと言ったのではないかと推測します。
ただ、海外の方にも通じてない感じですね。



楽しく取り組もう!ってことでいいんだよね?
今のままではいけないと思っています。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。
こちらも2019年9月の国連サミットでの発言。
しかし、こちらは



今のままではいけないと思っています。
だからこそ日本は今のままではいけないと思っていると
と発言しています。
「今のままで花いけないと思っていると」で切り取られているため、マスコミによる意地悪な気もします。



元の動画がないから、真意がわからないのがなぁ
育児休暇は休みという言葉が入っていますが、全然休みではない


2020年1月29日、参院予算委員会で育児休暇取得時の感想として語られました。



私、育児に参加して思うのは、
育児休業という「休む」という言葉が入っていますが、
ぜんぜん休みなんかじゃないですね。
第1子が生まれ、2週間の育児休暇を取られた小泉進次郎氏。
育児は重労働で大変だったということが言いたかったんですよね!?



言いたいことはわかるけど、仕事は休んでます!
反省しているんです。ただ、これは私の問題だと思うが、反省をしていると言いながら、反省をしている色が見えない、というご指摘は、私自身の問題だと反省をしている
2020年2月16日に行われた感染症対策本部の会合を欠席して地元で後援会の新年会に出席していた小泉氏。
この問題をめぐり、複雑な釈明をしながら「国民への謝罪」をかたくなに拒否。
立憲民主党の議員から国民への謝罪を求められ



反省をしていると申し上げましたが、反省しているんです。
ただ、これは私の問題だと思うが
「反省をしていると言いながら、反省をしている色が見えない」
というご指摘は、私自身の問題だと反省をしております。
と発言。
この時、「反省」を20回使ったんだとか…



いろんなことを反省しないといけないんだね
打倒ドン・キホーテ。打倒パプリカ。
2020年6月25日、レジ袋を減らそうというキャンペーンイベントに出席した小泉氏。
これ伴って公開されるCMでは「幸せなら手をたたこう」のメロディーに乗せて「レジ袋はいりません」とレジ袋を使用しないことを推奨。
小泉氏も口ずさみやすいメロディーに「わかりやすく良いCMになった」と満足げ。



僕の中では打倒ドン・キホーテ。
『ドンドンドン、ドンキ』というのを気づいたら口ずさんでしまう。
願わくば幼稚園や保育園でも体操と一緒に。
そう考えると、打倒パプリカですかね。
※パプリカ=米津玄師の曲



打倒パプリカとは、ずいぶん大きく出ましたね…
プラスチックの原料って石油なんですよね。意外にこれ知られてないんです。
J-WAVEで2021年3月18日に放送された番組『JAM THE WORLD』での発言です。
環境大臣時代のラジオ出演での発言として有名です。
使い捨てのプラスチックのスプーンやフォークなどを減らそうとしている理由を答えようとしての進次郎構文。



プラスチックの原料って石油なんですよね。
意外にこれ知られてないんです。
この発言に対し、ラジオパーソナリティーも



確かに完成品しか見てないから…
と答えていますが、つっこめなかったのでしょうか。



意外とみんな知っています!!!
おぼろげながら浮かんできたんです、46という数字が。
2021年4月23日、「NEWS23」のインタビューでの一コマ。
2030年度の温室効果ガス排出を46%(13年度比)削減する目標を政府が定めました。
小川アナの顔に注目です!
温室効果ガス削減目標の根拠を問われた際の神秘的な回答です!



おぼろげながら浮かんできたんです、46という数字が。
お告げか何にかでしょうか。



おぼろげで見えたものに決めて達成できる?
リモートワークができてるおかげで、公務もリモートワークでできるものができたというのは、リモートワークのおかげですから、それも非常に良かったことだと思っています。
2021年5月10日、虫垂炎の緊急手術を行い入院していた小泉進次郎氏が、同月20日に公務復帰した時の構文。



リモートワークができてるおかげで、
公務もリモートワークでできるものができたというのは、
リモートワークのおかげですから、
それも非常に良かったことだと思っています。
「リモートワークのおかげで、公務も全てではないがリモートでできた。
とても良かったと思う。」
ということが言いたかったんです、多分。



「リモートワーク」「できる」を連発して面白くなっちゃったんだね
水と油も混ぜればドレッシングになる。
2021年6月29日の会見で、地元でのエピソードを披露。
そこで、横須賀市の労働組合幹部から次のような言葉を掛けられたと明かした。



小泉さんとは国政では水と油かもしれないが、
水と油も混ぜればドレッシングになる
どうやら、小泉氏が言い出したことではない模様。
しかし、水と油を混ぜてもドレッシングにはなりません。
油と酢ですね。
- 頭悪いのか
- またポエム!?
- 考えればわかるのに…
とSNSでは盛り上がりました。



水と油はどんなに頑張っても混ざり合わないよ
水筒を使っていたけど、環境配慮の観点で水筒を使っていなかった。
2021年8月7日の毎日新聞。



野球部員だった私は水筒を使っていたけど、
環境配慮の観点で水筒を使っていなかった。
これは、読者の読解力が試された進次郎構文です。
- どっちだよ!
- 水筒は使ってたの?
- なんて、セクシーな文章なんだ。何言ってるのかわかない…
とSNSでは様々な反応が見られました。
おそらく、水筒は使っています…
ただ、環境配慮のことまで考えて使っているわけではなかった、ということです、多分。



これはさ、書いた人も悪いよね。
子どもの声は騒音ではない
近年、「子どもがうるさい」との苦情があり、公園が閉鎖が相次いでいます。
2023年4月12日、国会では「子どもの声を騒音ではないとする法律」の必要性が議題になったときに小泉氏が



子どもの声は騒音ではない
と発言。
これにより、「伏線回収」が話題となりました。
- 今までの進次郎構文は、これを当たり前と思わせるためだったのか!
- 進次郎構文の伏線回収がすごい…
- 進次郎構文でいうと、説得力がハンパない!



「子どもの声は騒音ではない」の発言で
今までの進次郎構文が回収されたと話題になったよね。
SNSで生まれる新しい進次郎構文


SNS上では一般の人々も進次郎構文を作り、盛り上がっています。
- 2月ってことは、あと1年でまた2月がくる、ということです。
- 雪が積もるって事は、雪が降っているって事なんですよ。
このように日常的な事象を進次郎風に表現する投稿が増えています。
進次郎構文には不思議な魅力があります。
理解しがたい言い回しでありながら、温かみのある人間味を感じさせるのです。
批判的な声もありますが、多くの人が「癒される」と感じているのも事実です。
そのため、このようにSNSでも進次郎構文が生まれてくるのではないでしょうか。


まとめ
進次郎構文は、政界に新しい風を吹き込む独特な話法として定着しつつあります。
一見すると意味不明な発言に見えますが、致命的な失言を避けながら、人々の記憶に残るメッセージを届ける手法として効果を発揮しているのかもしれません。
その真意については様々な解釈がありますが、多くの人々を魅了し、政治への関心を高めるきっかけとなっているのは確かでしょう。
今後も進次郎氏の新たな名言の誕生に注目です!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。



